力強い新星、高3の敷根崇裕が納得のデビュー
五輪連続メダル目指すフェンシングの男子フルーレ団体に
来夏のリオデジャネイロ五輪で、2大会連続のメダルを目指すフェンシングの男子フルーレ団体に、力強い新星が加わった。11月行われた高円宮牌ワールドカップ(W杯)で、高校3年生の敷根崇裕(東京・東亜学園高)が初めてメンバー入り。伸び盛りの新鋭がチームを勢いづけた。
181センチの長身から繰り出すダイナミックな攻撃が持ち味。W杯では個人戦の戦いぶりが評価され、エースの太田雄貴(森永製菓)らとともに団体戦に起用された。初めは緊張で動きが硬かったが、世界選手権王者のイタリアと戦った5位決定戦では、劣勢だった7巡目に9点を挙げて逆転。「最後の最後に納得のいくプレーができた」と自ら及第点をつけた。
フルーレ指導者の父裕一さんの影響で6歳から競技を始めた。今秋にジュニアW杯で優勝。肘を曲げて構える個性的なスタイルを磨き、着実に成長した。「腕を引いてゆっくり攻めるのが得意。(構え方が)良くないという人もいるが、これで戦いたい」と意志の強い一面をのぞかせる。
男子フルーレを引っ張る五輪銀メダリスト、太田は「一回り下の選手と一緒にやれて楽しい。最高のデビュー戦になったと思う」と後輩に期待を寄せる。敷根は「だんだん自信が湧いた。また必死で頑張りたい」と来夏に向けて胸を膨らませている。