NEDO、災害対応用の二足歩行ロボット公開
国際ロボット展で、「トンネル」内作業を公開
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した国際ロボット展で、災害対応用の人型二足歩行ロボットを公開した。トンネル内で地震が起き、トラックが横転して火災が発生したとの想定で、箱などの障害物を持ち上げて移動させたり、スプリンクラーのバルブを回して開けたりする作業を行った。
産業技術総合研究所などが開発した青と銀色の「HRP-2改」は、狭い一本道をバランスを取りながら歩いて移動できる。東京大などが開発した赤い「JAXON(ジャクソン)」は、かぎ爪のような手を丸く変形させ、両手を前について「四足歩行」の姿勢を取れる。これらは電動モーターで動くが、油圧装置で大きな力を出せる東大などの「Hydra(ハイドラ)」も展示された。
現在の技術では、光を反射する金属製のドアノブや車の透明な窓ガラスをセンサーで認識するのが難しく、オペレーターが遠隔操作で助ける必要がある。NEDOロボット・機械システム部の弓取修二部長は「課題は多いが、5~10年先に実用化させたい」と話した。ロボット3体の開発費は今年度まで3年間で約3億円という。