「国際ロボット展」開幕、介護や災害対策も注目


過去最大規模の446社・団体が出展、人型ロボットに注目

「国際ロボット展」開幕、介護や災害対策も注目

「2015国際ロボット展」で実演が行われた、介護などを支援するリュック型の補助スーツ。ベッドに横になった男性を着用者2人で、軽々と抱え上げることができる=2日、東京都江東区の東京ビッグサイト

 産業用から家庭向けまで多彩なロボットを集めた「2015国際ロボット展」が2日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。今回は過去最大規模の446社・団体が出展。介護の重労働を支援するリュック型の補助スーツや、災害時に人の入れない場所で作業する人型ロボットに注目が集まった。

 東京理科大学発のベンチャー企業「イノフィス」(東京)が販売する「腰補助用マッスルスーツ」は、ゴムチューブとナイロンでできた人工筋肉をリュックのように装着する。空気を送り込むことで人工筋肉を膨らませ、人や重い物を持ち上げる作業を支援する仕組みだ。

 このスーツを訪問入浴サービスに使っている介護職員は「腰の負担の蓄積が全く違う」と話す。2016年は訪問介護や物流倉庫での利用で、年2000~3000台の販売を見込む。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、地震などの際に人の入れない場所でも、がれきを除去しながら中に入り状況を把握できるロボットを展示した。

 このほか、家庭用では短いメッセージを残したり、見守り機能を搭載したりした小型ロボットなどが公開された。会期は5日までの4日間で、入場料は1000円(中学生以下と事前のウェブ登録者は無料)。