強くなった日本女子、苦難乗り越え悲願の五輪
7人制ラグビー日本女子、決勝でカザフ破り総合1位
五輪への道のりは最後まで苦しかった。日本は決勝でカザフスタンとの激戦を制し、悲願の出場権を獲得。中村主将は「全てをこれに懸けてきた。全部報われた」と感極まった。
勝てば五輪が決まったカザフとの1次リーグ最終戦は惜敗。重圧から好機でミスを連発し、本来のボールを大きく動かすラグビーが影を潜めた。
それでも、選手たちは動じないほど強くなっていた。中村は「みんなが暗くなることはなかった。たくさん負けを経験してきたから」。
決勝での再戦は前半に中村のトライで先制。後半開始早々に追い付かれても焦らず、7分に相手反則から素早くリスタートして小出が決勝トライ。体格の大きい相手と密集戦で互角に渡り合い、最後に日本らしいテンポの速い攻撃で試合を決めた。
4年前に強化をスタートさせた当初は、試合に出るだけで脱臼や骨折をする選手が続出。地道なトレーニングで国際大会に通用する体づくりから始め、ここまで鍛え上げた。浅見ヘッドコーチも「みんなアスリートの体になった。できると信じて、時間を割いてやってきて良かった」と感慨深げだ。
五輪は、競技人口の少ない女子ラグビーを盛り上げる絶好の舞台。出版社を休職して猛練習を重ねてきた竹内は「人生で二度とないチャンス。これからも前を向いてやっていく」と本番をにらんだ。