圧縮空気不要の新型「マッスルスーツ」を開発
東京理科大の小林宏教授らが3種類を試作
物流施設や農作業の荷物運びのほか、入浴介護などの作業を補助する「マッスルスーツ」の新タイプを開発したと、東京理科大の小林宏教授らがこのほど発表した。現在の標準モデルは網で包んだゴムチューブの「人工筋肉」にコンプレッサーや小型タンクから圧縮空気を送る必要があるが、圧縮空気が不要なタイプや人工筋肉の代わりにばねを使った簡易タイプなど3種類を試作した。
マッスルスーツは人工筋肉を組み込んだ金属フレームを背負う方式。中腰の姿勢から物を持ち上げようとすると、人工筋肉に圧縮空気が入って収縮し、大腿(だいたい)部に力が加わって体を起こす動きを補助する。
圧縮空気が不要な新タイプは、人工筋肉を4本使う標準モデルより2本減らし、あらかじめポンプで空気を詰めておく。補助力は小さいが、腰から40センチ前方で最大25キロの物を持ち上げるのに相当する力を発揮する。ばねを使い、中腰の姿勢を支えるだけの簡易タイプとともに気軽に使えるという。