「インパール作戦」で敵同士の日英元兵士が和解
東京の在日英国大使館で固い握手を交わす
太平洋戦争末期の1944年、インド北東部で死闘が繰り広げられた「インパール作戦」で敵味方に分かれた日本、イギリス両軍の元兵士3人が12日、東京の在日英国大使館で固い握手を交わした。終戦70周年を記念し、3人を茶会に招いたティム・ヒッチンズ大使は「人が和解を通して変わっていくことに敬意を表したい」とあいさつした。
英陸軍元兵士ロイ・ウェランドさん(94)は「このような素朴な瞬間に意味がある。日本では、皆さんがとてもフレンドリーだ」と述べ、旧日本陸軍の木下幹夫さん(95)大阪府吹田市は「ウェランドさんに会えて大変光栄」とコメントした。茶会では、浦山泰二さん(93)東京都世田谷区も交えて3人が同じソファに座り、なごやかな雰囲気で日本人形などのおみやげを交換した後、昼食を共にした。
浦山さんの娘で、英国人男性と結婚したマクドナルド昭子さん(64)も付き添った。「ビルマ作戦協会」会長として日英和解に向けた取り組みを続ける昭子さんは、「将来を見つめる私たちには責任がある。憎しみを取り除くため、相手と心を割って話し合わなければ」と力を込めた。