九州場所、浅香山親方が奔走


怪力魁皇、笑顔でサービス

大相撲九州場所の担当親方として、会場でファンと触れ合う浅香山親方=福岡国際センター

大相撲九州場所の担当親方として、会場でファンと触れ合う浅香山親方=福岡国際センター

 大相撲の元大関魁皇の浅香山親方(41)=本名古賀博之、友綱部屋付き=が奔走している。福岡国際センターで開催中の九州場所。会場で笑みを振りまきながら観客と触れ合い、九州各地を訪れてチケット販売に力を尽くす。初日の2カ月も前に現地入りし、場所の「広告塔」として奮闘中だ。

 福岡県直方市出身。右上手を引くと力を発揮し、5度の幕内優勝を遂げた。通算勝ち星で史上1位の1047勝に到達したのを花道に、2011年名古屋場所を最後に現役引退。持ち前の怪力と心優しい性格で知られ、絶大な人気を誇った。警備や記者クラブ担当を経て、今年からご当所九州場所の担当に就いた。

 角界以外の多くの人々と接するようになって初めて気づいたことがある。「本場所がいつから始まるのか知らない人が多い。入場券の買い方も分からないと言われたよ」。官公庁や各地の少年相撲大会などに積極的に顔を出し、場所開催をPRしてきた。

 大阪や名古屋と比べ、九州場所の集客は例年苦戦が続いている。しかし「魁皇効果」があったのか、2日目までの観客数は昨年比でやや増加。浅香山親方は「そりゃ、うれしいけど、まだ始まったばかり。今後も増えてもらわないとね」。現役時代と同様、千秋楽まで気を緩めるわけにはいかない。