ふじ同窓会の新垣道子会長「広く知って」
戦後70年で映画「ふじ学徒隊」がDVD化
太平洋戦争末期の沖縄戦で傷病兵の看護などに当たった女子学徒らの姿を描いた短編ドキュメンタリー映画「ふじ学徒隊」が、戦後70年となるのを機にDVD化された。制作した「海燕社」が28日、那覇市内で発表した。
会見に同席したふじ同窓会の新垣道子会長(89)はDVDを手に「戦争を分からない子供たちもいる。学徒隊のことを県外や国外の人にも広く知ってもらいたい」と語った。ふじ学徒隊として動員されたのは、那覇市の私立積徳高等女学校の4年生25人。地上戦が激化し、1945年6月に解散命令が出され、隊長が「生き残って親元に帰れ」と命じたとされる。戦死者は3人にとどまった。
野村岳也監督(82)は「学徒たちの戦後は、なぜ救い出されたのかを問うことから始まった。一人ひとりの歴史にも思いをはせ、多くの人に繰り返し見てもらいたい」と話した。DVDは6月20日から各地の映画館のほか、インターネットなどで販売する。問い合わせは、電話098(850)8485。