なでしこ、帰ってきた澤がNZ戦で決勝ゴール


1-0で勝利、絶大の存在感、守備でも貢献

なでしこ、帰ってきた澤がNZ戦で決勝ゴール

ニュージーランド戦の前半、ゴール前のボールに頭で合わせる澤(左端)=24日、香川県立丸亀競技場

 帰ってきた「10番の」存在感は絶大だった。6月8日に当たるW杯1次リーグ初戦のスイスを想定したニュージーランドに1-0で勝利。約1年ぶりでなでしこに復帰した36歳の澤が、決勝点とフル出場で健在ぶりを見せつけた。

 久々の代表戦に「緊張するかもしれない」と話していた。しかしピッチに立てば、言葉とは裏腹。動きに代表戦のブランクは感じさせなかった。前半23分、宮間の左からのCKに右足でダイレクトで合わせてゴール。世界一となった前回のW杯ドイツ大会をはじめ、数々の代表戦でつなげてきたホットライン。合宿では攻撃より守備面に練習の重点が置かれてきたが、2人の連係は少しもさび付いていなかった。

 守っても、献身的な動きを見せた。相手のパスの出どころは、厳しいスライディングでつぶす。味方のパスミスは体を張って拾った。澤が代表にいない間、守備的MFを務めていた宮間も本来の左2列目で躍動。後半はフリーになる場面も増え、多彩な攻撃を演出した。

 代表発表の会見で、佐々木監督は澤の選考理由を「チームの中に彼女というエキスが入ることによってパワーアップする」と話した。その狙いが明確な形になった。(時間は非公式)