全日空、小柄な人も楽なシートを6月導入


トヨタ紡織と国内線用の新しいシートを共同開発

全日空、小柄な人も楽なシートを6月導入

全日空とトヨタ紡織が共同開発した航空機シートに座り、笑顔を見せるノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅さんと篠辺修全日空社長(右)、豊田周平トヨタ紡織社長(左から2人目)=21日午後、東京都港区

 全日本空輸は21日、国内線用の新しいシートをトヨタ紡織と共同開発し、6月から普通席に導入すると発表した。座面の高さが一般的なシートより約4センチ低く、小柄な女性も楽に座れるのが特徴。膝周辺の空間を広く取り、大柄な人も足を投げ出せるようにした。16年度までにボーイング767型機6機の計1560席に取り付ける。

 東京都内で行われた発表記者会見には、ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅選手が登場。海外遠征で飛行機に乗る機会が多く、「大体、足が(床に)着かず、腰や膝への負担で競技に支障があった。このシートならずっと座っていられる」と語った。

 トヨタ紡織が航空機のシートを開発、製造するのは初めて。豊田周平社長は、全日空以外の航空会社からの受注獲得についても「前向きに検討したい」と意欲を示した。トヨタ紡織は北陸新幹線の最上級車両「グランクラス」の座席も納入している。