新関脇照ノ富士、悔しさ隠して「普通」


初の殊勲賞と2度目の敢闘賞を受賞

新関脇照ノ富士、悔しさ隠して「普通」

殊勲賞と敢闘賞を受賞し、笑顔を見せる照ノ富士=22日、大阪・ボディメーカーコロシアム

 優勝決定戦に備えて支度部屋で待機していた照ノ富士は、白鵬の優勝をテレビで見届けた。直後に感想を問われると「普通」。感情を押し殺すように小さく笑った。

 この日は豪栄道にもろ差しを許したがかまわず前に出た。最後は小手投げでねじ伏せて決定戦に望みをつないだ。初めて手が届きそうになった賜杯を逃し、「もうちょっと頑張って、いや死ぬ気で頑張ろうと思う」と唇をかんだ。

 新三役で13勝を挙げたのは1957年夏場所に小結で優勝した安念山以来。大関昇進への足場を固めた照ノ富士は、「とりあえず目の前にある大関の座をつかみたい」と話した。

 大相撲春場所の三賞選考委員会が22日に開かれ、新関脇で白鵬を破るなど13勝を挙げた照ノ富士が、初の殊勲賞と2度目の敢闘賞を受賞した。技能賞は3場所連続で該当者がなかった。