「復興の象徴」、ブルーインパルスが曲技飛行


航空自衛隊が小牧基地航空祭で披露

「復興の象徴」、ブルーインパルスが曲技飛行

航空自衛隊小牧基地の航空祭で曲技飛行のため滑走路に向かう「ブルーインパルス」のT4練習機=15日午後、愛知県の同基地

 航空自衛隊は15日、東日本大震災で被災した宮城県の松島基地に所属する第11飛行隊「ブルーインパルス」の曲技飛行を、愛知県の小牧基地の航空祭で披露した。周辺の自治体は事故を懸念して反対したが、空自は同飛行隊を「復興のシンボル」と位置付けており、「被災地への変わらぬ思いをアピールする」と説明した。

 同飛行隊による曲技飛行は、小牧基地では44年ぶり。練習機6機が整然と飛び、約7万3000人の来場者から歓声が上がった。愛知県小牧市の会社員増田洋子さん(44)は「感動しました。毎年来てほしい」と笑顔で話した。

 周辺では1960~70年代に自衛隊機の墜落事故が5件発生。基地は2005年と09年に自治体に曲技飛行を申し入れたものの、住宅密集地だと反対され、見送っていた。

 今回も春日井市など3市町が反対し、同市の伊藤太市長らは2月、基地司令の野中盛空将補に直接、中止を要請した。