背負い型飛行装置「ジェットパック」、市販へ


ニュージーランドの企業が開発、災害救助にも期待

背負い型飛行装置「ジェットパック」、市販へ

背負い型飛行装置「ジェットパック」の飛行実験(マーティン・エアクラフト社提供・時事

 ニュージーランドの新興企業マーティン・エアクラフトは2016年下期に、1人乗りの背負い型飛行装置「ジェットパック」を発売する計画だ。同社によると、一般向けジェットパック販売は世界初めてとなる。開発は順調に進んでおり、娯楽用だけでなく、災害救助での活用にも期待が高まっている。

 従来はロケットエンジン型が一般的で、飛行は数十秒間と短かった。マーティン社の飛行装置はガソリンエンジンでプロペラを回転させる仕組みで、約30分間の飛行が可能。販売価格は当初は20万米ドル(約2400万円)になる見込み。

 最高時速は74キロで、高度1000メートルまで上昇できる。災害現場に急行できることから、米国土安全保障省などが購入意欲を示しているという。

 マーティン社は24日には豪証券取引所に上場し、資金調達にも成功した。クッカー最高経営責任者(CEO)は「ジェットパックはもはやSFの世界だけの物でない」と実用化に自信を示した。(シドニー時事)