6434本のろうそくに思いをこめ追悼の集い


阪神大震災の発生から20年、兵庫・伊丹の昆陽池公園で

6434本のろうそくに思いをこめ追悼の集い

追悼の集いで手を合わせる子供ら=16日夕、兵庫県伊丹市の昆陽池公園

 阪神大震災の発生から20年を前に、犠牲者数と同じ6434本のろうそくをともす追悼の集いが16日夕、兵庫県伊丹市の昆陽池公園で開かれた。集まった約500人の参加者はろうそくに点火後、地震発生時刻から12時間前の午後5時46分に、全員で犠牲者へ黙とうをささげた。

 集会は同市のボランティア団体が主催。発生時刻までの一晩、明かりをともし続ける。一本一本に「震災があったことは決して忘れません」などとメッセージが記されたろうそくは、大人と子供、ろうそくが手をつないだ形に配置された。

 伊丹市の本田教子さん(38)は、震災で宝塚市の実家が半壊し、約2年間、家族と仮設住宅で過ごした。「ろうそくを子供たちと見ることで、震災体験を伝えたい」という思いから、6歳の息子と2歳の娘を連れて、初めて集会に参加したという。

 震災翌年から毎年、欠かさず参加している伊丹市の斎藤真知子さん(57)は、「ろうそくの光は天国からきっと見えていると思う」と話し、ともされた明かりを夫と2人で見つめた。