「長崎教会群」など世界遺産に推薦を閣議了解
月内にユネスコ提出、今秋にも諮問機関による現地調査
政府は16日、2016年の世界文化遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎、熊本)と「国立西洋美術館本館」(東京)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に正式な推薦書を提出することを閣議了解した。月内に送付し、今秋にもユネスコの諮問機関による現地調査が行われる。
長崎の教会群は、現存する日本最古の教会で国宝の「大浦天主堂」(長崎市)や、島原の乱で一揆軍が籠城した「原城跡」(南島原市)など8市町の14資産で構成。キリスト教伝来後の文化交流や、徳川幕府が禁止した後250年もの潜伏を経て復活した特異な歴史などの価値を訴えている。
国立西洋美術館はフランスの推薦枠を使った7カ国の共同推薦で、同館を含む仏人建築家ル・コルビュジエの建築作品17件を一括で申請。過去2度、登録が見送られて構成資産を見直しており、同館の審査は3度目になる。