警視庁のテロ訓練にFBI捜査官が2人参加
爆薬の原料購入阻止対策、日米連携をアピール
2020年の東京五輪・パラリンピック開催に向けテロ対策を強化している警視庁公安部は20日、都内の薬局店で爆発物の原料を購入しようとする不審者の通報訓練を行った。訓練には、警察庁で研修中の米連邦捜査局(FBI)の特別捜査官2人が参加した。
来日中のFBI捜査官が公開訓練に参加するのは異例。テロ対策で日米の連携強化をアピールする狙いがあるとみられる。
訓練は千代田区大手町のビル1階にある薬局店で実施され、FBI捜査官2人は、爆薬の原料になる塩酸など5リットルを購入しようとする不審な外国人役として参加。店員が通報し、駆け付けた警察官に不審者の情報を提供した。
訓練に参加したジェイソン・ファーガソン特別捜査官(43)は「テロ対策の訓練を公開することは(テロを抑止する上でも)有益だ」と感想を述べた。
警視庁はテロ対策として、爆薬の原料になる塩酸や硫酸などの化学薬品11品目や花火を大量に購入しようとする不審者について、薬局店側に購入者の身元や使用目的などの確認や情報提供を求めている。