アジアの交流促進、東京五輪に期待の声も
仁川アジア大会が閉幕、次回2018年大会はジャカルタで
『平和の息吹、アジアの未来』をうたった仁川アジア大会。運営も簡素で華やかさには欠ける大会だったが、閉会式は、さまざまな国の選手たちの笑顔であふれた。
今大会は、アジア3強の日中韓以外にも目立つ国があった。アフリカ出身ランナーを受け入れた中東諸国の活躍。東南アジアの国々も競技力の向上を印象づけた。
冷え込む日韓関係を思わせる出来事もあった。サッカー男子の日本-韓国戦で観客席に安重根を描いた旗が掲げられた。しかし、日本選手団は再発防止を求める意見書を出すにとどめ、大会進行に支障が出ないよう配慮した。
競泳で韓国の英雄・朴泰桓と激突した萩野公介(東洋大)には、新たな発見もあった。「初めてちゃんと話をした。レース以外でも、素晴らしい人間だと感じた」
「スポーツの力」を日本選手団の青木剛団長は強調する。「アジアの多種多様な文化を持つ人々が、スポーツを通じて一つになる。これって、アジア大会の魅力でしょ」
青木団長も北朝鮮を含む30前後の国・地域の団長とあいさつを交わした。「東京五輪決定、おめでとう」「日本をサポートするよ」。何度も声を掛けられ、2020年東京五輪・パラリンピックへの期待を感じたという。(時事)