イトカワ似の彗星本体、頭と胴体元は二つ?


欧州探査機ロゼッタ、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を撮影

イトカワ似の彗星本体、頭と胴体元は二つ?

探査機ロゼッタが7日に104キロ手前から撮影したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(すいせい)の詳細な写真。「頭部」(写真上)と「胴体」の接続部分(ESA提供)

 欧州宇宙機関(ESA)の探査機ロゼッタが、火星と木星の間にある「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(すいせい)」に約100キロまで接近して撮影した写真が16日までに公開された。彗星は一般に「汚れた雪だるま」と呼ばれ、本体の核は砂交じりの氷というイメージがあるが、この彗星は日本の探査機「はやぶさ」が砂粒を採取した小惑星「イトカワ」に似て、岩石だらけに見える。

 チュリュモフ彗星の核は長さ約4キロとイトカワの同535メートルよりはるかに大きいが、ロゼッタが3日に285キロ手前から撮影した写真では、イトカワのように「頭部」と「胴体」がつながった構造をしていた。7日に104キロ手前から撮影した「首」の部分は滑らかに見え、頭側には崖崩れの跡のような所がある。

 ESAの研究チームは、二つの彗星が合体したのか、一つの彗星が部分的に削れて「首」ができたのかは謎だとして、今後10~30キロ手前まで迫って観測を続ける。11月には世界で初めて彗星に着陸機を下ろし、表面を掘って物質の分析を行う。彗星は小惑星とともに約46億年前に太陽系ができ始めた頃の様子をとどめていると考えられ、太陽系の形成過程を探る重要な手掛かりとなる。

 ロゼッタは古代エジプト文字の解読につながった石碑「ロゼッタストーン」にちなみ名付けられた。2004年3月に打ち上げられ、今月6日にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星への到着が宣言された。同彗星は1969年に発見され、楕円(だえん)軌道を約6年半で1周している。