巨人が勢い増す交流戦V、序盤に大量点
原監督「勝つべくして勝った」、ソフトバンクとの一戦制す
交流戦優勝を懸けたソフトバンクとの一戦。先発マウンドを託された小山は、「最初から飛ばして、いい形でつなげよう」と燃えていた。一回を3人で片付けると、すぐさま打線が応えた。
坂本、片岡の1、2番コンビでチャンスをつくり、2点を先制。二回には片岡、亀井の適時打で3点を加え、先発の飯田をマウンドから引きずり降ろすと、4番村田がとどめの2ラン。代わったばかりの森の直球を左翼席中段まで運び、試合を決めた。前日、好機で代打を送られていた村田にとっては、意地の一発。「歯がゆい気持ちがあった。当たりは完璧だった」と話した。
終わってみれば、5点差の快勝。交流戦で3連敗していたソフトバンクに、大事な試合で借りを返した。原監督は「久々の緊張感の中で勝つべくして勝った」と、誇らしげに語った。
交流戦前、巨人の貯金はわずか3。橋本が故障で離脱し、6月に入るとエース内海が左肩を痛めて戦列を離れた。だが、亀井や小山がしっかりと穴を埋め、打撃不振だった村田も4番に戻った。チームを鼓舞しようと、あえて「交流戦優勝」を目標に掲げた原監督のもくろみ通り、セ・リーグ首位に返り咲き、貯金は11まで膨らんだ。
「交流戦前に比べ、チーム力は上がった。着実に前に進んでいる」と原監督。日本一奪回を目指す巨人にとって、2年ぶりの優勝以上に価値ある交流戦だった。