志村ふくみ氏「大変光栄」、稲盛財団が京都賞選ぶ


紬織・芸術に発展、授賞式は11月

志村ふくみ氏「大変光栄」、稲盛財団が京都賞選ぶ

志村ふくみ氏

 稲盛財団(理事長・稲盛和夫京セラ名誉会長)は20日、科学や文明、思想・芸術の発展に寄与した人をたたえる京都賞の第30回受賞者を発表した。思想・芸術部門で、人間国宝の染織家志村ふくみ氏(89)が選ばれた。

 志村氏は、庶民の普段着だった紬織(つむぎおり)の着物を、多彩な染め糸を細かく織り込むことで、芸術表現に発展させたことなどが評価された。

 受賞決定について、志村氏は「大変光栄。自分の好きなことを続けてきただけなのに、こうして賞をいただけるのは身に余ることです」と話した。

 このほか、先端技術部門で、組織工学や再生医療に貢献したとして米マサチューセッツ工科大のロバート・ランガー博士(65)が、基礎科学部門では米プリンストン高等研究所の理論物理学者エドワード・ウィッテン博士(62)が選ばれた。

 授賞式は11月10日、京都市で行われ、それぞれ賞金5000万円が贈られる。