STAP問題、野依良治理事長「早急に実行」


改革委員会の提言を下村文科相に報告

STAP問題、野依良治理事長「早急に実行」

改革委員会がまとめた提言書を下村博文文部科学相(右)に手渡す理研の野依良治理事長=13日午前、文科省

 STAP(スタップ)細胞の論文問題で、理化学研究所の野依良治理事長は13日午前、外部有識者で構成する改革委員会(岸輝雄委員長)がまとめた提言書を下村博文文部科学相に提出した。

 提言書は小保方晴子研究ユニットリーダーが所属する発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)の解体と再構築、幹部の交代を求める厳しい内容。野依理事長は下村文科相に「内容をしっかり吟味した上で、研究不正を抑止するための実効性あるアクションプランを策定し、早急に実行したい」と述べた。

 下村文科相はその後の記者会見で、「STAP論文問題は理研のみならず、日本の科学界全体の評価に影響を与えていることは誠に遺憾」と野依理事長に早急な解決を求めたことを明らかにした。来週にも文科省に「研究不正防止改革タスクフォース」を設置し、支援する考えも示した。

 野依理事長は記者団に「私の仕事は改革をしっかりやっていくこと」と述べ、理事長職を続ける姿勢を見せた。提言書が竹市雅俊CDBセンター長らの交代を求めたことについては、「きのう聞いたばかりなので気持ちの整理がついていない。関係者と相談したい」と話すにとどまった。