バーチャル実型ゲーム、米見本市で注目


ゴーグル型の映像端末を装着、ソニーなどが試作機

バーチャル実型ゲーム、米見本市で注目

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の仮想現実型ゲームシステムの試作機=10日、米カリフォルニア州ロサンゼルス(時事)

 世界最大級のゲーム見本市「E3」が10日、当地で開幕した。会場ではゴーグル型の映像端末を装着してゲームの世界に入り込んだような体験ができるバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)型ゲームを試そうと、長蛇の列ができた。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)はVR型ゲームシステム「プロジェクト・モーフィアス」の試作機を出展。専用カメラと連動して頭部の位置を正確に認識し、頭の動きに合わせて映像が全方向に変化する。昨年発売したゲーム機「プレイステーション(PS)4」向けに開発を進めており、「2015年以降の商品化を目指す」(ハウスSCE社長)という。

 VR型映像端末は、スマートフォン用ゲームが台頭する中、「ゲーム専用機ならではの迫力を提供できる」(関係者)と期待される。スクウェア・エニックスが、ソニーの試作機向けにゲームソフトを提供している。

 業界外でも注目されており、米フェイスブックは今年3月、同様の機器の開発を手掛ける米新興企業オキュラスVRを約20億ドル(約2000億円)で買収すると発表。オキュラスのブースにも大勢の来場者が詰め掛けた。フェイスブックは、医療や教育分野などゲーム以外での活用も視野に入れている。(ロサンゼルス時事)