米チーム、赤色巨星にのまれる惑星が2個と予測


1・5億年以内に、太陽系の約50億年後の姿を発表

米チーム、赤色巨星にのまれる惑星が2個と予測

はくちょう座方向に約3000光年離れた赤色巨星にのみ込まれる惑星の想像図。太陽も約50億年後には赤色巨星となって膨張し、水星や金星がのみ込まれるという(米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター提供)

 地球からはくちょう座の方向に約3000光年離れた所に恒星が老化して太陽の4倍に膨張した赤色巨星があり、すぐ近くを周回する海王星~土星サイズの惑星が1億3000万年後に、木星サイズの惑星が1億5500万年後に、この巨星にのみ込まれることが分かった。

 米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどの研究チームがケプラー宇宙望遠鏡による観測データを分析し、予測した結果を6日までに米天文学会で発表した。太陽も約50億年後には赤色巨星となり、水星や金星がのみ込まれると考えられており、太陽系の将来の姿に当たるという。

 この赤色巨星「ケプラー56」は質量が太陽の1・3倍だが、大きさは4倍に膨張。これまでに3個の惑星が発見されているが、公転軌道が赤色巨星の自転軸に対して大きく傾いている。最も内側にある海王星~土星サイズのガス惑星は公転周期が10日半、その外側の木星サイズのガス惑星は21日半と非常に短い。

 3個目の惑星の公転周期は3年3カ月余りと長い。これらの惑星が形成され、公転軌道が移り変わった過程も興味深いという。