三重・松阪で千両箱から大判小判
江戸時代の豪商「長谷川家」旧邸宅の蔵で発見
三重県松阪市にある江戸時代の豪商「長谷川家」旧邸宅の蔵から千両箱が発見され、中に享保大判金や慶長小判など計54点の希少な古銭が入っていることが判明した。建物などを管理する同市の山中光茂市長は「豪商の歴史を感じさせる貴重な発見だ」と話している。
長谷川家は14代400年以上の歴史を持つ家系で、木綿の商いで財産を築いた。旧邸宅の母屋は、江戸時代中期の元禄時代に当たる1690~1700年ごろに建造された。
2013年4月に14代目当主の俊さんが土地・建物や保存史料を市に寄贈。市教育委員会が史料の調査を進める中で、今年2月に千両箱を発見した。
併せて見つかった1907年作成の目録から、11代目当主の定矩氏(1868~1925年)が収集したものとみられる。「古銭の保存状態は悪くない」(市教委)が、現在の市場価値については調べる予定はないという。
大判・小判などは6月以降、毎月第3金・日曜日に旧邸宅で一般公開される予定。