「さよなら国立競技場」、熱戦の記憶を刻み


各種イベントで、半世紀にわたり熱戦行われた舞台に別れ

「さよなら国立競技場」、熱戦の記憶を刻み

国立競技場で最後となる公式イベントで、聖火台に点火する吉田沙保里さん(右)=31日、東京都新宿区

 2020年東京五輪に向けた建て替えのため7月に解体が始まる東京・国立競技場で31日、最後のイベントとなる「SAYONARA国立競技場FINAL」が行われ、半世紀にわたって熱戦を繰り広げた舞台に別れを告げた。同競技場は、1964年東京五輪のメーン会場として58年に完成。新競技場は2019年に完成する予定。

 50年前の東京五輪の開会式で上空に五輪を描いた航空自衛隊の曲芸飛行チーム、ブルーインパルスが登場し、展示飛行を披露。全盲のピアニスト辻井伸行さんが「東京オリンピック・ファンファーレ」を演奏し、東京五輪などで金メダルを獲得した体操男子の小野喬さんらのリレーで聖火台に火がともされた。

 サッカーで国立競技場の歴史を彩った元日本代表選手によるOB戦「レジェンドマッチ」には、最年長76歳の鎌田光夫さん(当時古河電工)らが出場。読売クラブなどで活躍したラモス瑠偉さん(J2岐阜監督)は「ここでJリーグが始まった。思い出のある場所」と感慨深そうに話した。

 ラグビーでは早大と明大のOBによる「レジェンドマッチ」が行われ、30代、40代、50代の年代別に結成したチームが「伝統の一戦」に臨んだ。