文化審議会、本願寺御影堂などを国宝に答申


神戸女学院など9件を重要文化財に

文化審議会、本願寺御影堂などを国宝に答申

国宝に指定される本願寺御影堂=京都市下京区(文化庁提供)

文化審議会、本願寺御影堂などを国宝に答申

国宝に指定される本願寺阿弥陀堂=京都市下京区(文化庁提供)

文化審議会、本願寺御影堂などを国宝に答申

重要文化財に指定される神戸女学院の校舎群=兵庫県西宮市(神戸女学院提供)

 文化審議会(宮田亮平会長)は16日、京都市下京区の本願寺にある御影堂と阿弥陀堂を国宝に、神戸女学院(兵庫県西宮市)や最高裁長官公邸となっている旧馬場家牛込邸(東京都新宿区)など7件を新たに重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。

 また、本願寺と聖衆来迎寺(大津市)の建物計9棟を重文に追加し、宮城県村田町の村田地区と静岡県焼津市の花沢地区を重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう求めた。近く答申通り告示され、重文の建造物は2419件(うち国宝220件)、保存地区は43道府県108地区となる。

 御影堂は1636年建立。親鸞上人像などを収め、幅62メートル、高さ29メートルと現存する江戸時代の建築物としては最大規模。浄土真宗寺院の象徴で文化史的に貴重とされた。阿弥陀堂は御影堂と対になる建物で、本堂建築の完成形と評価された。本願寺の国宝は7件となる。

 神戸女学院は1930年代の校舎がほぼそのまま残り、現在も授業に使われている。旧馬場家牛込邸は、都内に残る大規模和風建築としての希少性などが評価された。