車いすにも電動アシスト機能が普及
ヤマハ発動機、簡単操作で外出を楽に
高齢者や体の不自由な人が使う車いすで電動アシスト機能の普及が始まっている。ヤマハ発動機は電動アシスト自転車の開発で培ったモーターの制御技術を応用した車いすを相次ぎ投入。道路状況に応じて車輪をこぐ力を自動的に補う仕組みで、利用者が独りでも楽に外出するきっかけになると期待される。
ヤマハ発は6月10日に新たに高齢者向けの電動アシスト車いすを発売する。両側の車軸部分に装着されたモーターは、上り坂や段差では出力を大きくしたり、下り坂ではスピードが出過ぎないようにしたり、必要となるアシスト力を自動制御する。また、室内と外出時の使用環境や、利用者の左右の腕の力の違いに応じて、アシスト力が最適に調整される。
昨年8月には、障害者が体の状態に応じて特注した車いすに、電動アシスト装置を後付けできる商品を刷新した。
制御技術は、ヤマハ発が1993年に世界で初めて発売した電動アシスト自転車が由来。累計140万台を販売した電動アシスト自転車の技術を使って「車いす利用者に外出する勇気と喜びを届けたい」(担当者)としている。