女子ゴルフ、成田美寿々が涙なきメジャー初V


歓喜の笑み、21歳が強豪相手に接戦を制す

女子ゴルフ、成田美寿々が涙なきメジャー初V

優勝トロフィーを手に笑顔を見せる成田美寿々=11日、茨城GC西

 手の震えが止まらなかった。最終18番。沈めれば優勝が決まる50センチのパーパット。成田は「あんなに震えたのは初めて」。最後はパターのグリップをぐっと握り、思い切って打ってカップイン。歓喜の笑みが広がった。

 終盤まで3人の競り合い。宮里美が上がり3ホールで二つボギーをたたいて脱落。18番(パー4)で成田は奥5メートルに2オン。世界ランキング8位のフォン・シャンシャンは、バンカーからの3打目を1メートル弱に寄せたが、パーパットがカップに蹴られた。プレーオフのことを考えていたという成田に勝利の女神がほほ笑んだ。

 「最終日最終組で60台を出したい」と臨み、1番でバーディーと快調に滑り出した。好調なショットでチャンスをつくり、前半で3バーディー。ボギーは3パットした11番だけで狙い通りの67。世界の強豪相手に一歩も引かず、最後に競り勝った経験は大きな自信になるはずだ。

 2012年のツアー初優勝でも涙を見せなかった21歳は「メジャーで勝ったという思いはすごく強いけど、涙は出てこない」と笑顔を見せた。やり遂げた達成感以上に、今後への期待が膨らむ初制覇となった。