錦織圭選手がマドリードで4強、歴史刻む1勝


念願のランキングトップ10入り確実

錦織圭選手がマドリードで4強、歴史刻む1勝

錦織圭選手(EPA=時事)

錦織圭選手がマドリードで4強、歴史刻む1勝

男子シングルス準々決勝で快勝した錦織圭=9日、マドリード(EPA=時事)

 最初のマッチポイントを難なく物にし、錦織は右手でガッツポーズ。念願のトップ10入りを確実にする歴史的な1勝を刻んだ。「大きなゴール。1週間では意味がない。1年を通してここにいられるようにしたい」。世界の強豪の証しを手に入れた充実感をかみしめた 。

 立ち上がりから威力のあるフォアで積極的に攻め、主導権を握った。第7ゲーム、ロペスのサーブの確率が落ちた隙を突いてブレークし、第1セットを先取。第2セットには腰に痛みが出たが、メディカルタイムアウトを取って治療し、4ー4からの勝負どころでギアを上げた。集中力を高め、鮮やかなリターンエースを決めた 。

 クレーコートの全仏オープンでかつて優勝したマイケル・チャン氏と昨年、コーチ契約。「ハードコートでやってきた自分のテニスをマイナーチェンジすればいい」。納得して臨んだ4月のバルセロナでクレー初優勝。今大会も世界1位のナダルらスペイン勢が4強のうち3人を占める中に堂々と割って入った 。

 10日には決勝進出を懸け、世界5位のフェレールに挑む。痛めた腰は気掛かりだが、「このまま突き進みたい」。錦織は連続優勝までしっかり視野に入れた。(時事)