上野動物園の双子パンダ もうすぐ会えるよ
12日の公開間近、姉シャンシャンも、地元やファン期待
上野動物園(東京都台東区)で昨年6月に誕生した双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)が12日、一般公開される。中国への返還が6月まで延期された姉のシャンシャン(4歳)と両親を合わせた5頭がしばらくの間一緒に見られることになり、地元やファンの間で期待が高まっている。
観覧は当面、事前申し込みによる抽選制とし、1日約1000人までとする。西園にある「パンダのもり」の室内展示場で、双子と母シンシン(16歳)が見られる。父リーリー(16歳)と、東園のパンダ舎にいるシャンシャンは抽選なしで観覧できるが、入園には予約が必要。
同園によると、シャオシャオとレイレイはすくすく成長し、生まれた直後に100グラム余りだった体重は、いずれも12キロを超えた。木に登ったりじゃれ合ったりするなど元気な様子を見せているという。人の声や物音に慣れさせるため、日中にラジオを流す訓練を続けている。
コロナ禍で大打撃を受けた地元・上野は歓迎ムードに包まれている。百貨店「松坂屋上野店」では12日からデパートに垂れ幕を掲げる。写真入りのステッカーも作る予定で、広報担当者は「街を盛り上げるきっかけになれば」と話す。
アメ横商店街にある包装資材販売「平井直販店」では、双子パンダの誕生以来パンダグッズを増やしてきた。店員の須賀邦明さん(42)は「街全体にお客さんが増えてくれたら」と願う。上野観光連盟の二木忠男理事長(68)は「パンダは上野にとって神様のような存在。(公開は)起爆剤になる」と客足が戻ることを期待する。
パンダファンも公開の日を心待ちにする。ブログ「毎日パンダ」管理人で会社員の高氏貴博さん(43)=さいたま市=は、11年夏に上野動物園でパンダを見て以来、10年以上にわたって写真を撮り続けてきた。「いよいよという感じ。一日でも早く双子の姿を届けられれば」と意気込んでいる。