熱海土石流発生から半年、残る1人を一斉捜索


県警と海上保安庁80人が捜索に参加、犠牲者の冥福祈る

熱海土石流発生から半年、残る1人を一斉捜索

海中で土石流災害の行方不明者を捜索する警察官ら=3日午前、静岡県熱海市の伊豆山港

熱海土石流発生から半年、残る1人を一斉捜索

伊豆山港周辺で土石流災害の行方不明者を捜索する警察官=3日午前、静岡県熱海市

 静岡県熱海市で起きた大規模土石流災害から半年を迎えた3日、県警と海上保安庁は合同で残る行方不明者1人の一斉捜索を実施した。被害を受けた伊豆山地区では、被災者らが犠牲となった26人の冥福を祈った。

 捜索には県警約70人、下田海上保安部約10人の計約80人が参加。午前10時に全員で黙とうをささげた後、行方不明となっている女性の自宅周辺や、土砂が流れ込んだ伊豆山港のほか、県警ヘリによる上空からの捜索を実施。港では消波ブロックの間を入念に調べる機動隊員や、声を掛け合って海中を捜索するダイバーの姿が見られた。

 県警の出雲孝夫警備部長は「行方不明者を一日も早く、必ず見つけ出すという信念を持って捜索にあたる」と話した。

 土石流災害は昨年7月3日に発生。県警は土石流の起点となった盛り土がされていた土地の現旧所有者の関係先を家宅捜索するなど、捜査を進めている。