エベレスト難所「ヒラリー・ステップ」にはしご
登山シーズンには大混雑が常態化、ネパール政府が検討
世界最高峰エベレストの頂上に到達する直前、登山者の前に立ちはだかる難所の岩場「ヒラリー・ステップ」に、はしごをかける計画が検討されている。ネパール政府が17日、AFP通信に認めた。
ヒラリー・ステップは高さ12メートル。1953年、ネパール人シェルパ、テンジン・ノルゲイ氏と共に世界で初めてエベレスト登頂に成功したニュージーランドの登山家エドモンド・ヒラリー卿にちなんで名付けられた。
ネパール観光省は、エベレスト登山者の増加に伴い「4~6月の登山シーズン、ヒラリー・ステップでは大混雑が常態化している」と指摘する。昨年はついに、現場でいら立つ欧州の登山者らと現地ガイドのシェルパらの間で、ヒラリー・ステップに登山用ロープを張るかどうかをめぐり乱闘が起きた。「登山者の安全のために、はしごを考えざるを得ない」というのが観光省の説明だ。
ただ、現場は海抜8000メートルを超えるため「はしごを据えると言っても大変な作業」と観光省も認める。設置日程は全く決まっていない。(カトマンズAFP=時事)