第18回「植村直己冒険賞」に田中幹也さん
厳冬カナダに19年間、最小限の装備で単独踏破に挑戦
世界的冒険家、故植村直己さんの業績をたたえて創設された「植村直己冒険賞」の第18回受賞者が18日発表され、冬季カナダに19年にわたって通い、ロッキー山脈などをスキーやコンパスなど最小限の装備で単独踏破し続けた東京都在住の冒険家田中幹也さん(48)が選ばれた。
田中さんは神奈川県出身。1995年冬に初めてカナダを訪れて以降、氷点下50度にも達する厳冬の中、山や凍った湖の上を歩き続けた。合計移動距離は2万2000キロに上るという。
東京都内で同日に記者会見した田中さんは、「周りから受け入れられたら冒険ではなくなる」とカナダでの活動を終えると宣言。今後については「自分のペースでやりたいことをやるのは変わらない」と話した。
授賞式は6月7日に、植村さんの出身地の兵庫県豊岡市で開かれる。