なでしこ「現在地」確認、世界一メンバー健在
アルガルベ杯サッカー、ドイツに0-3で完敗
ポルトガル各地で12日まで行われたサッカー女子のアルガルベ・カップで、日本(なでしこジャパン)は決勝でドイツに0-3で完敗し準優勝だった。「この負け方で終われて良かった。やらなくてはいけないことが明確になった」とはFW大儀見(チェルシー)。連覇を目指す2015年夏のワールドカップ(W杯)カナダ大会を控えて、現時点で日本の力を確認する上では意義ある大会だった。
日本はデンマーク戦を除きベストメンバーで臨んだ。GKを試合ごとに変えた点を除けば、優勝した11年W杯ドイツ大会、銀メダルの12年ロンドン五輪とほぼ変わらない顔触れで戦い抜いた。
35歳で最年長の澤(INAC神戸)は「大儀見や宮間(岡山湯郷)は絶対的に信頼できる別格の存在。そういう選手が1人でも増えてくれれば」と話す。若手の台頭という点では、20歳の岩渕(ホッフェンハイム)が4年ぶりにゴール。ドイツ移籍1年で進境を見せたのが目立った程度だ。
世界一になったレギュラーを脅かす選手がなかなか出てこない現実。佐々木監督は「11年のメンバーでまだできる印象があった」とも言った。急速に力の衰えを見せる選手がおらず、ドイツW杯から3年近くがたってなお世界のトップレベルで競えることも確かだ。主将の宮間は来年のカナダを見据えて「チームとして成長することを大事にしていきたい」。今のなでしこをより熟成させたいとの思いがにじむ。(ファロ〈ポルトガル〉時事)