コロナ水際対策、さらなる緩和を求める声
「ほとんど鎖国状態」、煩雑な手続き「あり得ない」
新型コロナウイルス感染拡大に伴い強化されていた水際対策が8日、緩和された。申請や審査などの手続き上、実際に入国する人への適用が本格化するのは来週以降とみられるが、成田空港への帰国者からは早くもさらなる入国制限緩和を求める声が相次いだ。
ワシントンから帰国した研究職の男性(60)=兵庫県=は「日本のように厳しい入国規制をやっているのは考えられない」と指摘。公共交通機関を使わずレンタカーで兵庫まで帰宅する手間などを踏まえ、「地方に住んでいる日本人にとっては、ほとんど鎖国状態だ」と述べ、制限緩和の一層の進展に期待した。
シンガポールから帰国した飲食業の男性(47)=東京都=は、「活動計画書」の提出など今回の緩和で求められる煩雑な手続きを「あり得ない」と批判。「緩和したくないのかなと思った。『緩和』という言葉だけが先に進んで、(受け入れ先の)民間に責任を取らせている」と政府の姿勢に厳しい見方を示した。