福島の復興支援にひまわりの種、教訓を忘れない


NTT東日本神奈川支店、保土ヶ谷公園の花壇に500本

福島の復興支援にひまわりの種、教訓を忘れない

神奈川県立保土ヶ谷公園の花壇に咲く約500本のひまわりの一部=8月撮影(NTT東日本神奈川支店)

 神奈川県立保土ヶ谷公園の花壇にひまわり約500本がボランティア活動によって植えられ、その種がこのほど収穫された。NTT東日本神奈川支店(中西裕信支店長)がSDGs(持続可能な開発目標)活動の一環として行ったもので、種はNPO法人「チームふくしま」が展開する「福島ひまわり里親プロジェクト」を通じて、東日本大震災復興支援に役立てられる。

 NTT東日本は、2015年から同プロジェクトに協力。神奈川支店では17年から、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」に資する活動として、同公園のプール・広場脇にある花壇(幅約30㍍×奥行約3㍍)で除草や耕耘、種まき、種植え、追肥、カバー掛けなどを行い、先月6日に刈り取りした。雑草の草刈りや朝夕の水やりは同公園管理事務所が対応した。

 同支店ではこのほか、昨年度は自社ビルなど22カ所の建物や社員約600人の自宅でひまわりを育て、約40㌔㌘の種を福島へ送った。今年はコロナ禍の影響もあり規模を縮小したが、公園で収穫した種と合わせ12月ごろ福島に発送する予定。

 里親プロジェクトは、福島県内の若手経営者が中心となり、チームふくしまが復興のシンボルにしようと、11年5月から始めた。全国から募集した里親にひまわりの種を買い取ってもらい、育てたひまわりの種を送り返してもらうもので、これまでに全国で累計55万人以上が参加する。集まった種は県内の公立公園、学校などの教育機関、観光地に配られる。

 同支店によると、東日本大震災時の津波により通信設備が大きな影響を受けた。過去の教訓を忘れないためにもボランティア活動を続けている。