智弁和歌山、盤石の試合運びで19年ぶりの決勝
宮坂厚希主将がけん引、5点以上奪う理想の試合を体現
先制、中押し、駄目押し。盤石の試合運びだった。智弁和歌山が夏の甲子園で19年ぶりの決勝進出。中谷監督は「びっくりした。大きな結果を残してくれて、頼もしく見えている」と選手たちの成長を褒めた。
一回に2点を先取。六回に2点、八回に1点を加えて近江を突き放した。その得点機に絡んだのが1番の宮坂主将。一回は先頭で口火を切る二塁打で出塁し、先制のホームを踏む。六回は2死一塁から中前打を放ち、その後チーム4点目となる生還。八回は無死一塁から三塁線へ巧みなバント安打を決めた。宮坂は「チームの勝利に貢献できてうれしい」と明るい表情。高めのボールに狙いを定めていたことが奏功したという。
昨年の新チーム始動時から、1試合で5点以上奪うことを目指してきた。今大会の得点は初戦の3回戦で5点、準々決勝は9点、準決勝も5点と全て目標を達成。中谷監督は「(理想を)体現できていると思う」と大きな手応えを得ている。
打線は3試合連続2桁安打と活発。3試合とも序盤に先制して主導権を握り、危なげなく決勝までたどり着いた。宮坂は「全員野球で挑戦者の気持ちを忘れずぶつかっていきたい」と油断はない。
第2試合で智弁学園が勝ち、決勝は智弁対決となった。甲子園での実績は智弁和歌山が上回るが、気迫に満ちた一戦になりそうだ。