「意識不明の娘に会わせて」、署名が1200筆超
唐吉田さんの訪日実現を、支援者らが中国大使館を訪問
中国の元人権派弁護士、唐吉田さん(52)の訪日が認められず、重体の娘に会えていない問題で、唐さんの出国を求める国際署名が8日、1200筆を超えた。支援者らは同日、集まった署名を提出するため東京・元麻布の中国大使館を訪れたが、担当者との面会はかなわなかった。
署名の呼び掛け人で大使館を訪問した東京大の阿古智子教授は「刻一刻と危険な状況になってきているので、一目会わせてあげたい」と取材に答えた。署名は大使館の郵便受けに入れたが、「直接説明して(大使館から)中国政府に伝えてほしかった」と悔しさをにじませた。
唐さんの娘、正琪さん(25)は日本留学中の今年4月、自宅で倒れているのを発見され、東京都内の病院に入院した。結核を患い、意識不明の状態が2カ月以上続いている。
日本政府は人道的配慮からすぐにビザを発給したが、中国当局は「国家安全に危害を加える可能性がある」として唐さんの出国を阻止している。(時事)