ジョンソン英首相、9月引退のメルケル氏に賛辞


EU離脱で揺れた英独関係、首脳会談で「修復」をアピール

ジョンソン英首相、9月引退のメルケル氏に賛辞

2日、ロンドン近郊のチェッカーズで会談したジョンソン英首相(左)とメルケル独首相(AFP時事)

 ジョンソン英首相は2日、ドイツのメルケル首相とロンドン近郊の首相別荘チェッカーズで会談を行った。9月に引退するメルケル氏にとって今回が最後の訪英となる見込みで、ジョンソン氏は「メルケル首相の16年の任期中に英独関係は新時代へと再活性化した」と賛辞を贈った。

 両首脳は新型コロナウイルス対策や気候変動、英国の欧州連合(EU)離脱に伴う物流規制問題などについて協議。会談後の記者会見でジョンソン氏は、「二国関係をさらに強化する」ため双方の内閣が年1度合同で会議を開くことで合意したと発表した。こうした措置の導入は英国として初めてという。

 メルケル氏はこの日、オンラインでの英政府閣議に出席し演説。英首相官邸によると、外国指導者が英閣議に招かれ演説するのは1997年のクリントン米大統領(当時)以来。メルケル氏を特別に招待することで、EU離脱で揺れた英独関係の「修復」をアピールする狙いがあったとみられる。

 メルケル氏は同日、ウィンザー城でエリザベス女王とも面会した。(ロンドン時事)