エンゼルスの大谷翔平、 30号2ランに果敢な走塁
球宴メンバー選出は「特別な選手」の証明、多くの人に感謝
本塁打王争いで両リーグトップを走る打撃に、勝負どころの果敢な走塁。ファン投票でオールスター戦に初選出されたエンゼルスの大谷は言った。「特別な選手の証し。多くの人に投票してもらって感謝している」。本拠地の観衆の前で、スターの面目躍如だった。
打席に向かうだけで湧き上がる大歓声に応え、まずは絶好調の打撃で見せ場をつくる。三回、内角高めの速球を右翼席にたたき込む29号ソロ。1点を追う四回1死一塁では真ん中付近の速球を捉え、一時逆転の30号2ランを左翼へ運んだ。
同点の九回はまともに勝負をしてもらえず、四球で歩かされた。今度は足で観衆を魅了。2死から相手の警戒をかいくぐって二盗に成功した。直後に出たウォルシュの安打は、前進守備の右翼手への強い当たりだったが、迷わず三塁を蹴る。間一髪で滑り込んでサヨナラ勝ち。クロスプレーであおむけに倒れた大谷は、そのまま両拳を突き上げた。
アーチを量産する打撃に注目が集まりがちだが、本人は「試合全体を見たときには、最後の盗塁と二塁からの走塁の方が価値はあると思っている」。投打の二刀流にセンス抜群の走塁。球宴メンバーにふさわしい唯一無二の存在感を証明した。(アナハイム時事)