児童犠牲「心痛い」、事故現場に献花する人々
犠牲者の冥福を祈る、通学路で教職員らが見守り活動
千葉県八街市でトラックが児童の列に突っ込み5人が死傷した事故から一夜明けた29日、現場では献花に訪れ、犠牲者の冥福を祈る人の姿が見られた。被害児童が通う市立朝陽小学校の通学路には教職員らが立ち、早朝から見守り活動を実施した。
事故現場は、衝突で電柱が根元から折れ曲がり、トラックのものとみられる部品の破片が散乱したまま。児童をはねた後、トラックが止まった畑では、土が大きくえぐれていた。
2歳の娘がいる20代女性は、花束とジュースを持って事故現場を訪れ、「子を持つ母として、親の苦しみや残された人のことを考えただけで心が痛い」と声を震わせた。
息子2人が朝陽小に通う自営業の30代男性は「子供は幼稚園からの友達同士。容疑者が酒を飲んで運転していたことに怒りしかない」と憤った。被害児童の1人とは事故の直前まで一緒だったといい、男性の妻は「息子はまだ実感がないようだ」と涙ぐんだ。
朝陽小は同日、臨時休校となったが、校内の学童保育は開いており、保護者の車で送られる児童もいた。登校時間帯は通学路も交通量が多く、児童は正門前の教職員らに誘導されながら校舎に入っていった。
県警は近隣署などから応援を呼び、通学路周辺に普段より多くの警察官を配置。周囲をパトカーが巡回するなど物々しい雰囲気だった。