いざ開門! 熊本城の天守閣内部を一般公開
3月に復旧工事が終了、「復興のシンボル」を震災後初公開
2016年4月の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城(熊本市中央区)の天守閣内部の一般公開が28日始まった。「復興のシンボル」と位置付けられた天守閣の内部公開は震災後初。
午前9時、熊本城を築城した加藤清正ら九州の名だたる戦国武将に扮(ふん)した「熊本城おもてなし武将隊」が集結。「熊本城天守閣内部公開、いざ開門!」と声を張り上げると、観客から拍手が起きた。
天守閣は地上6階、地下1階建て。模型などの展示物で清正時代以降の歴史を学べ、最上階の展望フロアからは市内の街並みを一望できる。復旧工事は今年3月末に終了、4月に公開される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。
内部公開は午前9時~午後5時まで。県外からも受け付けるが、感染拡大防止のため、同時に立ち入り可能な人数を650人に制限した。
同市に住む元公務員の坂本泰三さん(65)は「被災前は折に触れて来ていた。久しぶりに天守閣に登ることができてうれしい」と笑顔を見せた。
城郭内全ての施設の復旧が完了するのは37年度になる見通し。