巨人が今季最長7連勝、24歳の2人が投打を牽引
高橋優貴と岡本和真が活躍、期待株が育ち折り返しへ
夏を前に、巨人の原監督がつぶやいたことがある。「よくこの順位にいるよな。いてくれている」。コロナ禍や故障による離脱者続出に苦しんだ序盤戦を耐えしのぎ、今季最長の7連勝。2位を争うヤクルトにも3連勝した。
24歳の二人が投打を引っ張った。高橋は丁寧な投球で6回2失点。リーグトップに並ぶ8勝目に「反省を生かすことが勝ちにつながっている」と笑う。岡本和は同点の六回2死一、三塁で勝ち越しの21号3ラン。「自分のことより、勝ててよかった」と汗を拭った。
災難の連続を肥やしとした。エースの菅野らを欠けば、時には投手9人をつぎ込んでしのぐ。打線の穴は、松原や北村ら期待株が埋めた。育った土壌に、今月中旬から坂本や丸が合流。「全てその日のベスト。強がりではなく、それがペナントレース」と原監督。最善策を模索し続け、総動員で強固な地盤を築いた。
この日で72試合を終え、今季最多の貯金12でシーズンを折り返した。首位阪神と最大8あったゲーム差も、10日とかからず2・5差に。「まだ半分。何があるか分からない」とは岡本和。おごることなく見つめる先に、虎の尻尾がちらつく。