豪政府が検討、コアラを「絶滅危惧種」に分類も


大規模森林火災で大きな被害、専門委が10月末に結論

豪政府が検討、コアラを「絶滅危惧種」に分類も

森林火災で負傷し、治療を受けるコアラ=2020年1月、オーストラリア南東部ビクトリア州(EPA時事)

 オーストラリアのリー環境相は18日、近年の大規模森林火災で大きな被害を受けた同国東部のコアラについて、絶滅の可能性を示す分類を「絶滅危惧種」に引き上げるかどうか検討を始めると発表した。一般市民の意見を募った上で、専門委員会が10月末までに最終的な助言を行う。

 豪政府は現在、東部のニューサウスウェールズ、クイーンズランド両州と首都キャンベラのコアラを、絶滅の危険が増している「危急種」に分類している。これが1段階上の「絶滅危惧種」に引き上げられると、「保護法令の適用で環境相と州の権限が強化される」(世界自然保護基金=WWF=豪州支部)という。政府はコアラ生息数の回復計画も策定する。

 地元メディアによると、2019年から20年にかけて起きた森林火災などで、ニューサウスウェールズ州のコアラの約3割が死んだ。森林伐採による生息地の減少の影響などもあり、同州では50年までに州内で野生のコアラがいなくなる恐れがあると警告している。

 リー環境相は声明で「森林火災のさなかにけがをし、脱水症状となり、おびえていたコアラの姿を忘れることができない」と述べた。(シドニー時事)