米大手ユナイテッド航空、超音速機を購入へ


東京-米西海岸を6時間で結ぶ、29年の商業化を目指す

米大手ユナイテッド航空、超音速機を購入へ

米ユナイテッド航空が購入契約を結んだ米新興企業ブーム・スーパーソニックの超音速機のイメージ図(ブーム社提供・時事)

 米航空大手ユナイテッド航空は3日、米新興企業ブーム・スーパーソニック(コロラド州)と、超音速機の購入に関する契約を結んだと発表した。2029年までの商業運航を目指す。ロイター通信によると、就航すれば03年に引退したコンコルド以来の超音速旅客機となる。

 ブーム社の超音速機の速度はマッハ1・7(音速の1・7倍)で、現在最速の航空機の2倍。通常の航空機で約10時間かかる東京と米西海岸サンフランシスコ間を6時間で結び、約7時間を要する米東部ニューヨーク近郊のニューアーク空港とロンドン間は3時間半に短縮される。

 超音速機がユナイテッドの安全性や環境性能などに関する基準を満たせば、同社は15機を購入する計画。契約には35機を追加購入するオプションも含まれる。

 乗客定員は65~88人となる見込みで、バイオ燃料など「持続可能な航空燃料(SAF)」が100%使用される。ユナイテッドは50年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を掲げており、超音速機の導入は脱炭素化にも貢献すると期待されている。(シカゴ時事)