「作品や思い、大切に伝えていく」


やなせたかしさんをしのぶ会を東京で

「作品や思い、大切に伝えていく」

 「アンパンマン」で知られ、昨年10月13日に94歳で亡くなった漫画家・絵本作家のやなせたかしさんをしのぶ会が6日、東京都内で開かれた。明るくという生前の希望から、名称は誕生日に合わせて「ありがとう! やなせたかし先生95歳おめでとう!」の会。祭壇には自身のシルエットをちりばめたジャケット姿の遺影が飾られ、絵と多くのぬいぐるみも。最後のあいさつに、近隣の園児や親子らが列を作った。

 弔辞を述べたのは着ぐるみのアンパンマン。「先生が残してくれた作品や思いを大切に伝えていきます」。フレーベル館アンパンマン室長の天野誠さんは夏公開の映画に触れて「原発事故の困難に屈せず村の再建を目指す村民の報道に感動し、望郷と故郷の再建をテーマにしました」というやなせさんのメッセージを披露。「先生原案の映画は最後だが、今後も継続していく」と話した。

 アンパン役の声優戸田恵子さんは「先生そのものがアンパンマン。人を喜ばせるのが大好きで、最後まで身を削って仕事をされた。これからもお空から見守ってほしい」と語った。