阪神の佐藤輝明、圧巻の3本塁打で勝利に導く


西武を破り30勝目に一番乗り、セ新人で長嶋以来の快挙

阪神の佐藤輝明、圧巻の3本塁打で勝利に導く

阪神の佐藤輝明(時事)

 確信してバットを放り出す姿には、風格すら漂う。阪神の佐藤輝が九回の決勝3ランを含む3本塁打で5打点。「個人としても一番はチームが勝つこと。それがうれしい」。打席での荒々しさから一変、謙虚に笑顔を見せた。

 二回に先制ソロ、六回にもソロ。さらに九回は7-7と追い付き、なお2死一、三塁での打席。「自分のスイングだけを意識しよう」と集中し、外角高め直球を振り抜いた。ボールのつぶれるような音を残し、打球は右中間席に消えた。

 本塁打は7日以来。好不調の波はあるが、新人離れした爆発力は魅力たっぷり。セの新人で1試合3本塁打をマークしたのは、1958年の長嶋茂雄(巨人)以来となる2人目の快挙。「1本でも多く打ちたい。結果が出てうれしい」と喜んだ。

 リーグトップに並ぶ13号で、チームを両リーグ通じて一番乗りとなる30勝目に導いた。「交流戦は厳しい戦い。貢献できる一打を多く打ちたい」。言葉も堂々としている。