台風19号による被害で一部区間が不通と…
台風19号による被害で一部区間が不通となっていた北陸新幹線の東京-金沢間の直通運転が13日ぶりに再開した。「かがやき」が最速約2時間半で結ぶこの路線は、北陸の都市と首都圏を日帰り往復圏内にし、新幹線効果としては大きなものがある。不通と再開でそれを実感した利用者も多いのではないか。
月曜午後に山野之義金沢市長にインタビューし、その日に帰京した気流子もその一人だ。往きは台風が来る前に予約した高速バスで前日に金沢入りしたが、帰りは新幹線の直通運転がないため、北陸本線で滋賀県の米原へ出てそこから東海道新幹線で帰京。約2倍の時間がかかった。
それにしても、千曲川の堤防決壊で、長野新幹線車両センターが浸水し新幹線の10編成120両が水に漬かった写真はショックだった。北国新聞20日付朝刊のルポ記事によると、浸水で脱線した車両もあって列がガタガタに乱れていた。
水に漬かった際、浮力が働いたらしい。「軽量なアルミニウム合金製の車体とはいえ、新幹線が水に浮くとは驚きだ」と伝えている。
北陸新幹線の車両の3分の1が水に漬かり、どうなるのかと心配されたが、「かがやき」は従来の9割、停車駅の多い「はくたか」は従来通りの本数で運転するという。まずは一安心というところか。
しかし、再び水害で車両センターが浸水する恐れはないのか。新幹線に限らず、これまでの水害対策に盲点がないか総点検する必要がある。