夏の全国高校野球は終わったが、優勝の行方…
夏の全国高校野球は終わったが、優勝の行方とは直接関係のないガッツポーズが話題になった。過度なガッツポーズをしたということで、1選手が審判から注意された一件だ。
ガッツポーズ(和製英語)は「喜びの雄叫(おたけ)び」ともいうべきポーズで、両手または片手を高く突き上げるのが一般的だ。プロ野球などでは普通に見掛けるが、高校野球では時に問題となる。
ルールであれば黙って適用すればいいのだから、審判が注意する必要はない。マナーという点が微妙だ。「対戦相手に敬意を払う」のが高校野球のマナーの一つだが、派手なガッツポーズは敬意を欠いたものとされる場合がある。
関西方言の「どや顔」(「どうや」という得意げな顔)は最近全国的になったが、ガッツポーズも同じで、周囲の反発を招くことがある。高校野球でそれが妥当かどうか、というのが審判員を含む運営側の言い分だ。
昔はプロ野球も含めてガッツポーズは目立たなかった。ここ30年ぐらいの間に様子が変わって、高校野球にまで浸透したのだろう。
見事なプレー自体が明確な自己表現なのだから、ガッツポーズを付け加える必要はないとの考えもある。だが、今や「プレー+ガッツポーズ」が普通になった。ガッツポーズをやめさせたいのであれば、マナーではなくルール(反則行為)にすればいいとの声もある。いずれにしても、この問題については、いろいろな議論を待ちたいところだ。