只見線は福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅…
只見線は福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅をつなぐ、渓谷美の素晴らしい秘境路線。「旅と鉄道」(2016年5月号)の「好きなJRローカル線ランキング(東日本編)」でトップに選ばれた。
1926年10月の開業で、全通は71年8月。区間は135㌔だ。ところが2011年7月の豪雨被害で橋梁(きょうりょう)が流出し、会津川口―只見間の27・6㌔が不通になった。この部分はバスによる代行輸送が行われている。
今年6月、JR東日本は福島県と「只見線(会津川口~只見間)の鉄道復旧に関する基本合意書及び覚書」を締結、この間の路線を復旧させる方針を発表した。運転再開時期についてはまだ不明。
首都圏から上越新幹線・上越線を経由して只見線に入り会津若松に至るのは周遊ルートで、分断されればネットワークの機能を果たさなくなるという考えかららしい。夏、気流子もこの路線脇の渓谷美を堪能したことがある。
冬景色を見てみたいとも思う。福島民友(11月26日付)によると、この只見線が台湾で脚光を浴びている。台湾人の県内宿泊者数が毎年増え続けていて、昨年は1万8570人。会員制交流サイト(SNS)で情報が広がったという。
この10月から11月にかけ、台北市の台北駅構内に、雪景色の只見線を走る列車を撮影した縦15㍍、横9・6㍍の懸垂幕が掲げられた。JR東日本が現地の代理店を通じて設置したもの。雪の渓谷美は南国の台湾人を深く魅了しているようだ。